やっと入国できた実習生、企業との面談実現

実習開始まであと少し、待望の再会で喜びを分かち合う企業と実習生

新型コロナウイルスの影響で、入国が当初予定より約8カ月遅れで5名の技能実習生が入国できました。

このたび、規定通りの入国後14日間の個室隔離が終了し、実習生を引き受ける実習実施者(受け入れ企業)の代表者と担当者の方々が、提携先の講習センターを訪れました。

「面接をしてから1年以上経ってしまったので、みんな大人になっていて驚いた」と社長が話すと「はい。私は○○歳になりました」と笑顔で答える実習生。

各社の方々が思い思いの差し入れを持参しプレゼントをすると、「ありがとうございます。私たちからもお土産があります」と、お互いに喜びと感謝のお礼をする一幕も。

会社からは、お菓子やカップヌードルなど残りの期間に食べてもらいたい品物多数。実習生からはベトナム土産の定番インスタントコーヒーやカシューナッツでした。

実習生たちは、規定の出国前講習を終えた後、ベトナム政府からの集団生活禁止のお達しで実家へ戻りました。入国までの間はアルバイトなどをしながら、送り出し機関が実施するオンライン授業と合わせて、独学で日本語の勉強を続けておりました。

現在、新型コロナウイルス拡大防止の水際対策として、再度「ビジネストラック、レジデンストラック」による外国人の入国が止まりました

また、「政府の判断が遅すぎる」との批判や非難されている国会中継を見ると、わずかなタイミングで入国を果たせた立場の者としては心が痛みます。

農業を筆頭に、実習生ほかの外国人材の入国を前提に準備をしていた事業者にとっては、入国停止は死活問題となっているところもあります

新型コロナウイルスの影響で解雇され、生活苦を訴える方々の苦痛は一刻も早く解消できることを切に望んでおります。

そのための対策の一つが水際対策「入国停止」であることも理解できます。

しかし、一方では外国人材の力を借りなくては事業へ多大な悪影響を及ぼし、その結果として事業継続ができずに更に職を失う人の増加につながることも考えられます。

人口1億人弱のベトナム政府発表では、現在ベトナム国内の感染者数は約1,500人とのことです。そのような国は、自国民を自国より危険な日本国へ送り出すかどうか、本来なら日本国がベトナム政府に選択される立場だと思います。

ぜひとも、日本人の方々も「外国人」とひとくくりで政府の批判をするのではなく、上記の現実も冷静に受け入れて、両立を図る柔軟な判断や気持ちも大切ではないでしょうか