組合の支援事業として、ベトナム人「社員教育」研究会とノウハウ共有
中小企業の人手不足倒産が増加しております。
その大きな原因は、①人手不足 ②社員の離職(定着率の低下) ③人件費の高騰です。
①について
今国会で石破総理より、日本人の人口は20年間下がる旨を明言されました。
当然ながら、日本人の生産労働人口も減少します。
特に地方都市では、深刻な人口減少が長年続いております。
特に、建設分野と介護分野での人手不足は深刻です。
これを補うために、アジア圏を中心とした若者の労働力に頼らざるを得ない状況は、更に増え続けます。
②について
人手不足の中で、あえて低賃金や過酷労働を選択する人はいないでしょう。
同時に、IT関連やSNSなど脱肉体労働を選択する流れも止まらないでしょう。
ただし、以上は日本人の場合です。
日本人と比較して、外国人材の場合は職業選択の自由が限定的となっております。
技能実習制度では「職種・作業」、特定技能では「業種」、技術・人文知識・国際業務では「専門性の合致」といった職業制限があります。
よって、今後の制度改正により、同じ業種・職種枠内での転職に関しては緩和されますが、日本人の様な自由な職業選択はありません。
そもそも、上記の枠内に入っていない職業では働くことができません。
以上により、現行では外国人材の雇用により、同業種内での定着率の向上が図れるということです。
ただし、魅力のない企業に残るかどうかは日本人と同等となります。
③について
政府主導で賃金アップが加速されます。
経済政策として政府主導で賃上げ促進は理解します。
結論として、今後人件費(主に労務費)の上昇は避けて通れません。
中小企業は、以下の現実を受け入れざるを得ない状況です。
- 最低賃金の上昇
- 上記②による募集採用コストの上昇
- 上記②による離職防止のための防衛目的の待遇向上
マンサポでは、無償で組合員の技能実習生や特定技能のベトナム人教育を実施
上記のような時代背景の中であっても、経営者にとって必要な人材は会社の利益に貢献してくれる人材のはずです。
しかし、現状は人手不足が深刻な企業ほど本来求める人材確保を目指す余裕が無く、とにかく人員の確保が最優先されております。
つまり、完全な「売り手市場」の状態です。
このような状況下で、企業は利益を確保し成長を遂げることが出来るのでしょうか?
マンサポでは設立当初より、人材獲得の出発点である求人の段階から、送り出し機関と綿密な打ち合わせを行い
、より優秀な人材の紹介に努めて参りました。
その結果、今まで大きな問題も無く来ましたが、それでも転職や数名の失踪者を出してしまいました。
今後は、労務費が上昇いたします。
マンサポ紹介の人材には、労務費の上昇分を上回るだけの利益をもたらす人材へと成長してもらうために、ベトナム人「社員教育」動画を制作いたしました。
同時に、受け入れている組合員には、正しい評価と還元を行うことで、優秀なベトナム人に選ばれる企業としての地位を確立してもらいたいと考えております。
その辺も、「コラム」でご紹介しております様に、既にご希望を頂いた組合員様へセミナーを実施して参りました。
セミナーの成果は予想を上回る手応え!
詳しくは、「コラム」をご覧いただきたいのですが、実施した組合員様からは一様の満足を頂くことができました。
もちろん、一度や二度観ただけで全員の意識が変化するはずはありません。
何度も繰り返し観ることと、現場指導など実践の場で生かしていただくことで行動は定着していくと思います。
現場での反復継続こそが意識改革にとって最も重要です。
それでも、意識の高い人は、第1回セミナーを観ただけで大きな変化が現れたとの報告もいただきました。
当面の目標は、三人に一人の意識が変わり、会社への利益貢献が実現してもらうことです。
このように、時代に取り残されないための支援事業として、今後も継続して行く方針です。
既に基礎編は完成し、希望先へは配信を済ませております。
今後は、月に1テーマの応用編配信を予定しております。
ベトナム人「社員教育」研究会との連携スタート!
以上の様な背景の下、動画制作会社の株式会社イーエックス様と協議し、制作した動画を全国でベトナム人を採用している企業様へのサポートツールとして活用の要請を受けました。
既にマンサポ組合員へ実施し、その成果への手応えが得られました。
これらの実績を踏まえて、組合とは一線を画したベトナム人「社員教育」研究会という任意団体を設立し、研究会が事業として配信や支援活動を行うこととなりました。
この活動により、日本全国のベトナム人を採用されている中小企業様のお役に立てたら嬉しい限りです。
今後は、マンサポがベトナム人「社員教育」研究会と連携をしながら、組合員への支援事業への相乗効果を形にして参ります。
具体的には、研究会が主催するネット・フォーラムへは、マンサポ組合員の参加が可能となります。
また、多くの会員から寄せられた意見やリクエストも、活動として進歩や成長の鍵となります。
これにより、マンサポ組合員は、全国の研究会メンバーとの情報共有を図れるようになり、有益な情報が得られるようになります。
マンサポの支援事業が、より一層の好循環を作り上げられますように、精一杯努めて参ります。