社員教育3-5 「入社半年を経過した実習生を中心に秩序教育」

外国人材への定期教育をされている組合員様で、5名の技能実習生へ基礎教育の復習をいたしました。

参加者の内訳は、2年目のベトナム人技能実習生1名、1年目のベトナム人技能実習生2名、他組合のインドネシア技能実習生2名の計5名です。

今回は、特定技能者はお休みです。

そして、現場責任者の方にもご参加いただきました。

今回のセミナーは、前回の様な現場での問題解決が目的ではありません。

通常の社員教育として実施いたしました。

彼らは、既に数回セミナーを受講しております。

しかし、時間が経つと記憶から消え去ってしまう人が多いようです。

そこで、復習の意味で社長より要望をいただいてのテーマ選びでした。

セミナーは、組合の通訳を介して進行いたしました。

インドネシア技能実習生は、日本語が理解出来るとのことで参加しました。

選んだセミナーは、第1回テーマと第2回テーマといたしました。

終了後に、思い出したかどうか?

全員から聞いたところ、自信をもって「YES」と言った人はいませんでしたが、動画を観て思い出した人はいました。

質問が一巡したところで、責任者の方からは日本語によるコミュニケーションの向上を望む声を頂きました。

再度、個別に日本語の学習について聞いてみましたところ、一人からぽつんと一言「頑張っていても給料が安いですがどうしてですか?」と、逆質問がありました。

(通訳も、細かい通訳は控えたみたいでした)

この様な質問の場合、監理団体の立場で即答することは出来ません。

よって、その場で細かい説明は控えましたが、セミナーの内容に合わせて話しをしました。

別の機会を設けて、後日話し合うことも検討することといたしました。

この様に、セミナーを単なる受講の場とするのではなく、彼らの中にある不満や誤解を引き出す場とし、

その芽を早く摘むことは、何よりも重要なことだと思っております。

これは、もちろん外国人だけの話しではございません。

一緒に働く日本人の方からの彼らへの「不満や誤解の芽」も見つけられるからです。

外国人材、特に技能実習生の習慣

彼らは、他社の技能実習生たちと給料の情報交換を行う習慣があります。

そこで、自分と他人を比較して一喜一憂する人も多いのです。

会社が異なれば、待遇面で差が出ることは当然であり、雇用条件面の確認をして契約を交わしている以上は問題ではありません。

しかし、人間の欲とは理屈通りには行きません。

中には自分の都合の良い情報だけを抜粋して、自分を正当化して要求することも海外では常識に近いのかもしれません

一番の問題は、自分が思っているような評価を他人から得られているのかです。

他人よりも優秀と評価されていたなら、将来的に希望が叶う可能性が高いはずです。

しかし、そうでなかった場合には満足するような将来は描きにくいことも現実です。

そういう点で、結果として今回の2テーマは最適だったと思いました。

社長は、現場責任者から事前に何か聞かれていたのかもしれません。

以上により、今回のセミナーは終了いたしました。 終了後に責任者の方と二人きりで情報交換を行いましたが、日頃から上記の様な内容の不満を漏らしていたようです。

なお、会社の名誉のために一言。

他の実習実施者(企業)と比較して、決して待遇が劣ることはありません。

また、職場環境も良く「外国人差別や人権問題」などもありません。

実際、多少の誤解は付き物ですが、誤解さえ解消すれば特定技能となった先輩からも不満は聞かれません。

同じような経験をされた企業様は多いことかと思います。

これが、海外(今回はベトナム)の常識(秩序)なのかもしれません。

日本人同士であれば、お互いの給与額や賞与額などを聞いたり教えることは考えにくいのですが、彼らの立場ならではなのか秩序なのかは分かりませんが、これが現実なのです。

外国人雇用の現状と時代背景

時代背景としては、外国人材の求人時における賃金が急上昇傾向にあります。

これは、最低賃金の上昇云々では無く、求職者のハードルが上がっていることによるところが大きいです。

本来であれば、同等の立場である日本人と同額以上であれば問題はありませんが、外国人からすると「自国の物価上昇、賃金上昇、そして円安」による影響が大きいです。

日本国内の理屈では測れない現実も重なって、この様な状況へと向かっております。

そして、この流れは、避けることが出来ないかもしれません。

労使の両輪が「WIN&WIN」

しかし、採用側からすると、仕事面での成果で将来的な待遇面が決定するといった現実もあります。

スタート時点で高待遇にして人材確保が進む中、企業のリスクは高まる一方です。

以上の様な時代背景で、労使両輪が「WIN&WIN」となるためには、以前より本コラムで繰り返しております通り、「労働生産性を向上」させるしか方法は無いと考えます。

そのためには、社員一人一人が自分の立場や役割(組織の秩序)を理解し、責任を果たす以外にありません

上記の様な理解を高めることは、企業にとっても社員にとっても大きな意味があります。

企業が高市政権で求められることは?

これも繰り返して参りましたが、第二次高市政権で具体化する外国人政策

テーマは「外国人との秩序ある共生社会」そして小野田大臣の「日本国の秩序がど真ん中の背骨である」という発言からも、日本国の「社会秩序」は政府が政策により主に行うでしょうが、個々の企業や地域社会における「組織秩序」は各企業が自己責任で行わなくてはならない時代へ向かっております

外国人材への「日本国の秩序」教育が求められます!

つまり、「自社で採用している外国人へ、自社や日本人の秩序(ルール、マナー、役割、考え方など)や常識を理解させなくてはならない」ということです。

仕事を頑張っている技能実習生等であっても、地域社会のルール違反(ゴミ出しなど)は企業の責任となり、何らかのペナルティに繋がるかもしれません。

具体策は、国としての政策がまとまってから、不足面を精査してからとなるのか、同時並行的になるのかは不明ですが、今から準備を進める時期が来ているのではないでしょうか。