社員教育に「教育動画」を活用 5-1
今回の対象者は、特定技能者のみで、現場責任者と総責任者の方々にもご参加いただきました
既に「社員教育」をセミナー形式で実施いたしました4社では、「技能実習生」が参加しておりました。
しかし、今回は技能実習生の参加は無く、「特定技能者」のみへの「教育動画」を活用した「社員教育」です。
その理由は、今回受講いただきました企業様は、多店舗展開をされている「外食産業」であり、「技能実習生」の採用ができません。
しかし、「特定技能」の業種の中には「外食」があります。
この制度を活用して、本年4名のベトナム人女性が採用されました。
(ちなみに、「宿泊業」であれば、「技能実習生」の採用も可能です)
「外食業」は、コロナ禍の規制が解除され、「宿泊業」と共に状況が一変した業界の筆頭ともいえます。
コロナ前では現場の正社員数は少なく、アルバイトやパートの採用による運営が主流でしたが、
- 店舗等の責任者を任せられる人材の確保ができない
- アルバイトの採用も厳しい状況(採用しても短期間で辞めてしまう場合を含む)
この様な人手不足時代を背景に、長期雇用によるスキルアップで生産性の向上を図りつつ、将来的には責任者へ「育ってもらう」戦術を「特定技能」で図る企業様が増えております。
以上の様な状況下で、マンサポからの案内で、企業様からは「まさに、当社でも社員教育について重要なテーマとして考えていました」とのことでした。
タイミングが合いました。採用した「特定技能」社員の方々(1名は事情があり欠席)が、企業様の期待に応えてもらえるように、この度「社員教育」のご希望をいただき実施いたしました。
現場責任者から、「仕事は完璧」でも「指示命令」に関する悩みをお聞きしておりました
よって、セミナーを実施する主たる目的は、前回と基本的に同様で「会社からの評価を意識すること」「生産性をアップすること」となります。
そして、フォローアップセミナーで、個々の具体的なレベルアップポイントを理解してもらいます。
従来通りの進め方で、まずは「教育動画」の目的を伝えて、動画を観ていただきました。
みんなは、メモを取りながら真剣に動画を観てくれました。
動画を観た後の感想は以下の通りでした。
彼女たちからは、「分かり易かったです」「会社やお店はチームですから協力しなくてはいけません」「自分の事だけではなく、みんなの意見も聞かなくてはなりません」「チームを強くするために、もっと仕事が出来るように頑張ります」
など、具体的なコメントには大きな効果を感じることができました。
現場責任者からは、「この動画を観て、自分自身も反省をするところがありました。特に人を評価するという事の重要性。感情的に人を見るのではなく、もっと平等にしっかりと考えなくてはなりませんね。」
との、具体的な気付きのコメントを頂くことができました。
このコメントへは、以下の話しをさせていただきました。
「人が他人を評価する事ってとても難しいことです。特に日本人は評価基準が不明確で、情意評価に傾く傾向が高いです。しかし、評価される側からすると、成果に対する客観的な評価もしてほしいと思います。特に、外国人の多くは結果を出せば評価されるといった合理的な考え方をします」
この度のセミナーで、責任者の方より上記のような感想を頂けることは、本当に嬉しい限りです。
きっと、現場での「指示命令」に密接にかかわるであろう、人間関係などへ良い効果が出れば、悩みも解消されるかと期待をさせていただきました。
最後に総責任者から
「この動画と共通しますが、私たちの会社はまだまだ成長過程にあります。もっと成長をしますので、皆さんも一緒に成長していきましょう。具体的には今後も店舗数が増えていきます。その時に店長を任せる人は日本人とは限りません。もちろん店長になれば給料も上がります。そこを目標に頑張ってください」とのお言葉をいただきました。
彼女たちは、真剣にメモをしていました。(笑)
以上で第1回目のセミナーを終了いたしました。
(ここで一言)
外国人と一緒に働いた経験の少ない方は、相手のボキャブラリーの少なさが分かりません。
よって、不適切な日本語を聞くと「日本人同様」なリアクションをしてしまいます。
リアクションとは、「あの人はやる気が無い」「AさんとBさんは仲が悪い」「私のことを嫌っている」etc
といった「思い込み」のことです。
本人に、「簡単な日本語で確認」をすれば、思い違いに気づくことが出来ますが、これが意外と「苦手」みたいです。
組合員の事業に関する経営及び技術の改善向上又は組合事業に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供
マンサポでは、「登録支援機関」という立場でサポートをすると共に、事業協同組合としての主要な標記事業として、ご紹介した外国人材に対する「社員教育」支援を行っております。
(相乗効果として、現場責任者の方々からも、動画をご覧いただくことで、外国人との向き合い方やご自身の仕事面で、様々な「気付き」のご報告をいただいております)