社員教育に「教育動画」を活用 6-1

社長夫妻・技能実習生・特定技能の方々に観ていただきました

セミナーの通訳は特定技能のトゥさんが務めてくれました!

今回のセミナーは、組合員様でスタートして5社目となります。

ご多忙の中で、お時間を調整いただき実施することが出来ました。

当日は、会社はお休みでしたので、現場責任者の方々は参加されず、社長ご夫妻のみの参加となりました。

第1回と第2回を同時に観ていただきました

従来のスタイルは、第1回目のセミナーを行い、1カ月ほど経過後に振り返りセミナーを行うスタイルでした。

しかし、今回は標記の通り2回分を続けて観ていただくことといたしました。

前回の「ホーチミンの送り出し機関でセミナー実施」での感想を受けて

ご報告いたしました通り、送り出し機関で2テーマ連続でセミナーを実施いたしました。

目的は、1回目のセミナーを観た後の感想と、2回目まで観た後の感想を比較する目的での実施でしたが、

2回目を観終わってからの感想の中で心に響く感想がありました。

その感想とは、「第2回を見ることで、第1回のビデオの意味がより理解できました」です。

この感想を参考に、今回は2本を続けることといたしました。

今回は人数が限られていましたので、第1回目と2回目の間での感想は聞きませんでした。

【社員教育へ「教育動画」の活用事例 2-3】でご報告いたしました通り、第2回目のセミナーでは指導者をA,B,Cの3タイプに分けて説明しております。

動画を観ながら、Aさんの説明時に笑顔で「この人○○さん」、Bさんの時には「✕✕さんだ」、そしてCさんの時は「このような人はいないよね」などと、

社長も途中から話題に入りながら、職場の方をネタ?に和やかな雰囲気でした。

前回の時は、責任者も同席でしたから、この様な話題にはなりませんでした。(笑)

約1時間でセミナー終了!

今回は、もう一つチャレンジしたいことがありました。

それは、従来のようにマンサポや送り出し機関の通訳が無い場合の進行です。

動画上は日本人講師が日本語で話し、その後母国語で通訳が流れます。

つまり、従来の通訳とは動画を観る前と後に行う説明や質問時の通訳のことです。

「社員教育」ですから、目的や内容について、また視聴後の感想などは重要となります。

しかし、本動画はサブスクで会社が指定した人(基本的に社員)へ転送することで、いつでもどこでも観ることが出来ます。

そのため、通訳無しでは実施ができないとなると、活用方法に制限が出てしまうので、今回は特定技能の方に受け持ってもらう事にしました。

彼の日本語能力は十分とは言えなくても、私との会話には問題がありませんでした。

一番手前がトゥさんです。

動画を観終わって、それぞれの方から感想を聞きました。

従来の様な細かい表現まではさすがに難しかったですが、ポイントとして以下の話しは伝わりました。

  • 動画の内容を理解できましたか?
  • 実行することは大変ですね。
  • だからこそ、実行した人が高い評価を得られるのです。
  • 特に実習生は、今は同じ評価であっても、3年後には、努力をした人としなかった人の差は大きく離れます。

  その時に、社長は努力をした人を優先的に特定技能として採用したいと思いますよね?

以上の話しは、全員が理解してくれました。

その上で、次は質問です。

全員へ、「第1回目のサッカー選手Aさん、Bさん、Cさんの中で、自分に近い人は誰でしたか?」と聞きました。

それぞれが、「自分はCさん!」「分かりません」などの回答でしたが、面白かったのはCさんと言った人へ「あなたはAさんだよ」と笑いながらの突込みでした。

そこで、「これがセミナーのテーマである、自分の評価は他人がするものです。他人から見た自分は違っていたでしょ?」などとお話しすることが出来ました。

通訳者なしでもセミナー実施は可能でした。

以上のように、今回は通訳者不在でもセミナーの目的は達成できた気がします。

もちろん、日本語が上手なトゥさんがいたせいもあります。

ただ、従来もそうでしたが、動画上には通訳がおり2か国語のため、あまり多くを話さなくても良いかもしれないと感じた機会でもありました。

最後に、社長ご夫妻からは、「分かりやすかった」とのご感想を頂くことが出来ました。

特定技能のトゥさん、お疲れさまでした。

そして、ありがとうございました。(笑)

セミナー終了後に、社長ご夫妻と以下の様なお話しもさせていただきました

昔の技能実習生と今とでは背景が大きく異なります。

母国が経済発展をして、給料も上昇してきておりますので、昔のように技能実習生が3年間で一生分稼げる時代ではありません。

そして、日本国内の人手不足により、「売り手市場」となってきました。

その様な時代の移り変わりの中で、人材確保そのものも中小企業の経営にとって大きく変化を求められてきました。

政府が推奨する賃上げ。

賃金を高くしないと技能実習生も募集しづらい時代。

より給料の高い会社への転職。

果たして、「失われた30年を取り戻す」こと自体は重要ですが、防衛目的だけで高い賃金を払えば良いのでしょうか。

なぜなら、特に中小企業では、その原資はどこから来るのか?という切実な問題に直面しているからです。

また、「労働生産性向上」と一言にいわれても、その手法は簡単ではありません。

以上の様な時代の変化、背景を鑑みて、この「外国人社員教育動画」を制作することといたしました

まだ僅かな事例であっても、生産性向上の成果が表れております。

仮に3割の人が意欲的になってくれたなら、会社にとって賃上げへの原資としては大きなことのはずです。

3割の社員の方々の意識が会社への利益貢献と変わることで、無駄が無くなり、品質が向上し、単位時間当たりの生産力が高まります。

実現すれば、多額な投資をせずに、従来のメンバーで、増収増益が実現するのではないでしょうか?

その様な、会社の利益に貢献してくれた3割の社員の待遇が良くなるのは当然のことですし、会社にとっても望むところでしょう。

「社員教育」が担う可能性は、企業にとっての好循環をもたらす可能性を秘めております。

1人でも多くの外国人材が、会社の利益を今よりも多く生みだしてもれえるように、我々も精一杯サポートさせていただく所存です。

以上が、今回のご報告となります。