社員教育3-4「日本人との問題解決」

今回は、社長からの相談により、特定技能の方への指導として動画を活用いたしました。

相談とは、「現場の日本人との間での関係が良くないので、彼ら(特定技能2名)へ日本企業で働く上での理解を深くてもらいたい」といった内容でした。

そこで、通訳から彼らの中の先輩に事情を聴いたところ、「日本人と私たち外国人で差別されている」という様な話しが聞けました。

(余談)同様の相談はとても多く、私も過去に何度も解決をして参りました。

上記の情報を社長へお伝えし、「多分、何らかボタンの掛け違いがあるように思いますので、

出来れば一緒に働いている日本人の方々にもご参加願えませんか?」とお願いをいたしました。

社長からは、「了解しました。何人かに参加してもらいます」との回答を頂くことが出来ました。

(余談)この様なケースで一番多いのは、決して日本人側では差別をしたと意識はしていない。

しかし、日本語の解釈の問題や、コミュニケーション不足から誤解が生じ、我慢が出来なくなって感情的になるケースは本当に多いです。

この様なケースで一番の原因は、日本人側は彼らが自分の行為を差別と受け取っていたり、辛く我慢をしていたことに気付かず分からないままでいるということです。

そこで、ボタンの掛け違いが起こってしまいます。

掛け違いに気付いた時点で、早期に対応を図れば大ごとにはなりませんが、長引くと修正にはとても苦労することが多いですね。

今回は、比較的は早め対応でしたので、以下の通り修正へ向かえたのではないかと感じました。

社長へは、「双方での認識にズレが生じている可能性がありますので、

彼だけではなく日本人の方々へ彼が悩んでいる現実を知ってもらう事も重要だと思います」ということで、

先ずは基礎編1と2を視聴してもらいながら進めることといたしました。

当日は、特定技能の1人がインフルエンザで欠席してしまいましたので、先輩1人と日本人社員の方々が4名参加となりました。

簡単な動画の趣旨説明を交えながら、通訳を介して幾つかの質問をする流れで進めました。

セミナー1で、会社はチームで社員は全員がチームのメンバー、好き嫌いは関係なく団結しないと試合には勝てない。という基本をサッカーチームで伝えます。

そして、我慢できないことがあれば、先輩や仲間に相談する事が大切であることを再度理解してもらいます。

続けて、セミナー2では、上司に当たる先輩にも様々なタイプの人がおり、どのようなタイプの上司であっても評価してもらえる方法を知ってもらいます。

先のセミナー1と続けることで、理解がしやすくなります。

2つの動画視聴が終わった後に、彼から理由を話してもらいました。

彼の話しは、概ね冒頭の話しでした。

(余談)日本人の方々の前で話してもらう事で、気付かないでいたであろう日本人の方々へ彼の気持ちが伝わります。

動画で伝えたいことを繰り返し尋ねてみると、彼も「バン(はい)」と頷いてくれました。

社長から彼へ「会社は、日本人とか外国人とか一切差をつけていません。

ただ、仕事のやり方で過去のやり方に問題を感じていたので改善しましたよね?だから、過去のことに囚われずに今、そして未来を考えてくださいね」

と尋ねられたら、彼からは「バン(はい)」という納得した返事がありました。

(余談)変更した内容を私は知りませんでしたが、本人には理解が出来ていたみたいです。

少し表情が柔らかくなり、うつむき気味だった顔も上がりました。

最後に、参加された4名の方々から感想を交えて彼に声を掛けてもらいました。

責任者の方からは「○○さんは、仕事はスペシャル。本当に頑張っています。ただ、これからは後輩のベトナム人たちの見本になってください」

入社時期が彼より後の方からは「通訳はいりません、私に仕事を教えてください!」といった声と握手を頂けました。

彼は恥ずかしそうな笑顔となり、大声で「みなさん、ありがとうございます!」ということで、少なくとも自分の周りの日本人の方々は、

「自分を差別する人たちでは無かった」と素直に気持ちが通じ合う機会となりました。

そのあと、社長とは無言の握手で終了。

とりあえず一件落着かな?というセミナーでした。

(余談)日本語には状況により意味が逆転する場合があります。しかし、彼らは教科書の意味しか知りません。

そして、方言などの教科書に載っていない日本語に慣れなくてはならないかもしれません。

そこを乗り越えて、日本人とコミュニケーションを取るのは至難の業です。

そのため、誤解やボタンの掛け違いが生じてミスマッチとなるケースが多いことは、日本人も理解しなくてはなりませんね。

今回は、結果的に個人への指導として教育動画の基礎編1,2を活用いましたが、様々な場面で他の動画も有効です。

ケースに応じてタイトルを選んでいただけることも、教育動画のメリットです。

最後に、彼は同じ動画を観るのが2回目でしたが、覚えておりませんでした。

当然です。

なので、社長へは繰り返し見てもらう事と、現場指導の際に話題にするなどで定着してもらえるようにお勧めをさせていただきました。

そして、努力が成果となった時には褒めてもらうようにお願いしました。

(余談)多くの実習生や特定技能の人たちに聞くと、現場で褒められた人が少ないことに驚きます。

人間だれしも、褒められて嬉しくない人はいないはずです。

褒める」という行為は、最大のコミュニケーションだと感じております。

オンラインなので、個別に好きな時間に視聴が可能ですから、その点も活用の仕方次第です。