貴社では、人材募集に対する「募集採用費」を計算する際に掛かる経費をどの様に処理されておられますか?
例えば、求人誌でパート・アルバイト募集をされた際に、採用に費やす経費は求人誌への「掲載料」のみを経費計上されているかと思います。
当然、表面的にはそうなります。
しかし経営的に見た場合、ここに莫大な「隠れた経費と経済損失」があり「大きな落とし穴」となる場合があります。
この「隠れた経費と経済損失」とは、まさに人材育成に費やす「人件費」と「達成できなかった利益」のことです。
極端な事例で具体的に示します
〇貴社が1名のアルバイトを時給1,000円で募集したとします。
(採用による効果として、経営者が見込んでいた1時間当たりの利益貢献を1,500円とした)
〇募集内容は、1日5時間、週5日勤務とします。
〇募集は求人誌(20,000円)で行い、1回の掲載で一人の学生から応募があり採用したとします。
<この場合の表の経費>
① 募集採用費20,000円(税別)
しかし、採用した学生が初日から戦力になるはずがありません。
(これは、アルバイトに限ったことではありません)
〇採用した学生が仕事を覚え、見込んでいた1時間当たりの利益貢献の1,500円を得るまでの間は、当然ながら先輩や上司の指導育成が必要となります。
〇仮に、この学生が戦力となるまでの育成期間が1か月(100時間)掛かるとした場合で、そのために本来作業の手を止めて指導に当たる先輩や上司の時給を2,000円(経営者が見込んでいた1時間当たりの利益貢献を3,000円とした)とした場合
<実質掛かった経費>
② 学生の人件費、@1,000円*100時間=100,000円が表の経費として発生します。(この間の利益は見込まないとした場合)
③ 指導に当たった先輩や上司の人件費、時給@2,000円*100時間=200,000円(これが隠れた経費)が発生することとなります。(現実的には、すべての時間を指導に充てることはありませんが)
つまり、今回の場合に経営者が見込んだ利益を得るまでの経費(先行投資)として、実は上記の①+②+③=320,000円(税別)が実質経費となります。
④ さらに重要なことは、指導に当たった先輩や上司から見込めていた利益、@3,000円*100時間=300,000円
(これが隠れた経済損失)も達成できません。(現実的には、すべてが失われることはありませんが)
<1か月間の経済効果>
もちろん採用した人の能力によるところが大きいのですが、今回はそこを考えずに自分の給料分だけは成果が出せたとして、
採用後1か月間に費やした「経費」と「経済損失(未達の利益)」を合計すると
320,000円+300,000円=620,000円(税別)のマイナス!
採用側の見込みは、この学生が戦力となり長期間定着してくれることで、投資額が回収され利益へ変わる!
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しかし、この学生が採用後1か月でやめてしまった場合は?
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投資が無駄に終わり、すべてが損失となります
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なので、マンサポ事業目的の「定着」こそが、人材採用で最も重要!